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太陽光発電投資は危険!?6つのデメリットや失敗事例とその解決策

仕組み・基礎知識
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固定価格買取制度により、発電システムの導入から20年間は一定価格での買い取りが保障されている太陽光発電投資。株のように価値が暴落する心配もなく、10%以上の比較的高い利回りが期待できる投資方法として人気を集めています。

しかし、太陽光発電投資を行ううえでは、自然災害や天候状況による発電量の低下、発電システムの故障リスクなど、いくつかのデメリットが存在するのも事実。

今回は、太陽光発電投資における6個のデメリットやリスクの詳細、失敗事例とともに、その解決策をご紹介します。長期間安定した運用をするには、こうしたデメリットを理解し、対策をたてることが大切です。

デメリット1. 自然災害によって発電力の低下・停止に陥るリスクがある

常に雨風にさらされる太陽光発電システムは、台風や落雷、積雪などの自然災害によって発電力の低下や停止に陥る可能性があり、売電収入の低下や思わぬ修繕コストの発生といったリスクがあります。具体的には以下のとおりです。

台風・水害によって発電システムが故障するリスク

夏から秋にかけて度々台風が上陸する日本。一般的に、太陽光発電システムは台風にも耐えられるよう設計されています。

ですが、強風によって飛んできた小石や木片、物体によって太陽光パネルが傷ついて故障の原因となったり、パネルを支える架台が崩れたり、工事の出来によってはパネル自体が飛ばされてしまう可能性もあります。

また、水害によるリスクも懸念されます。実際に、メーカーが想定した以上の雨量によって発電所の地盤が緩み、発電所そのものが崩れてしまったという事例もあるようです。

落雷によって発電システムが停止し売電収入にロスが生じるリスク

2192_02 落雷には、直接雷が当たってしまう「直撃雷」と、近隣に落ちた雷が電線を伝うことで被害をもたらす「誘導雷」があります。落雷によって太陽光発電システムが被る被害は、誘導雷によるものが大半。
つまり、雷が直接発電システムに落ちることはなくても、近隣への落雷によって誘導電流がケーブルを伝わり、パワコンや重要な機材の故障を引き起こす可能性があるのです。

それによって太陽光発電システムが停止すれば、発電量の停止や低下に繋がります。一刻も早く復旧させなければ、システムを修繕するまでの間、売電収入に大幅なロスが生じ続けることとなります。

積雪によってパネルが倒壊・発電量が低下するリスク

降雪量の多い地域では、積雪による太陽光発電システムへの影響を考慮する必要があります。積雪による主なリスクは次のようなものがあげられます。

  • 太陽光パネルやそれを支える架台が積雪の重みで倒壊するリスク
  • 太陽光パネルの表面が雪に覆われることによって発電量が低下するリスク

解決策:定期的なメンテナンスを行ったうえで各種保険への加入も検討する

自然災害によるトラブルを防ぐには、メーカーが指定している施工方法を守り、台風・落雷・積雪に対応した仕様の製品を選んだうえで、適切な設置場所に太陽光発電システムを導入することが大前提です。そのうえで、定期的なメンテナンス・点検を欠かさず行うようにしましょう。

自然災害によって架台や太陽光パネルが倒壊する大きな理由は、架台・太陽光パネル周辺の経年劣化が激しいことにあります。ですが、定期的な点検・メンテナンスによって大きな被害を回避することは可能です。

詳しくは後述しますが、「太陽光発電システムはメンテナンスフリー」という考えは今や過去のものであり、定期的なメンテナンスや点検は欠かせないものとなっています。

また、以下の方法も有効な対策として挙げられます。

  • SPD(Surge protective device)と呼ばれるサージ防護デバイスの設置
  • 契約先のメンテナンス業者に連絡をして速やかに復旧依頼すること
  • 遠隔監視システムの導入

遠隔システムを利用すれば、遠隔でもPCやスマートフォンからこまめに発電状況をチェックでき、発電量が大幅に下がった際には素早く把握することができます。

さらに確実な備えとして、火災保険や動産保険に加入しておけば、いざという時でも安心できます。範囲や内容は商品によって異なりますが、なかには自然災害のほかに盗難や事故に対する補償が含まれるケースもあります。目的や予算に合う最適な商品を選びましょう。

デメリット2. 常に安定した発電量を確保できるわけではない

2192_03 太陽光エネルギーを利用して発電をする太陽光発電。その発電量は天候によって大きく左右され、晴天時の発電力を100%とすれば、曇天時は50%、雨天時は10%にまで下がるといわれています。特に梅雨時などは、数週間~1ヵ月の間、発電量が低い状態が続くこともあります。

また、一日の中でも朝と夕方では発電量が異なりますし、夜間は発電ができないなど、時間帯によっても発電量は不安定です。常に安定した発電量の予想や確保ができるわけではない点は、デメリットのひとつといえるでしょう。

解決策:「過積載」で発電量を確保し電力供給のムラを少なくする

日照が少ない時間や時期でも効率的な発電を可能にする方法として有効な手段が「過積載」です。これは容量の大きな太陽光パネルを設置し、パワコンの出力を太陽光パネルの出力が上回るようにする方法のことを指します。

太陽光パネルを多く設置することで、日照量の少ない状況下でもパネルの物量によって発電量を確保でき、時間帯によって生じる電力供給のムラを少なくすることができます。これは発電所の稼働率アップに有効として、政府からも推奨されているテクニックです。

また、太陽光パネル自体は世界的にみても値下がり傾向にあるため、仮に大量に設置したとしても、利回りへの悪影響を及ぼすことはないでしょう。ただし、パネルを多く載せれば故障時に生じるリスクもそれだけ上がります。パネルや過積載に対するメーカー保証があるかどうかの確認を忘れないようにしましょう。

デメリット3. 出力抑制によって売電量が減少する可能性がある

2192_04 出力抑制による影響もデメリットのひとつです。出力抑制とは、電力の供給量が需要よりも多いと判断された際に電力会社が各発電所の出力を抑制し、電力の需要・供給バランスをとる措置のことを指します。

出力抑制が行われれば発電量が制御されてしまいますから、当然売電量は減ることになります。そのうえ、電力会社はこの出力制御による損失を補償してくれません。

出力抑制の対象となる地域は今のところ急激に太陽光発電が普及した九州を中心に限定されており、実際に抑制がかかるケースも稀だと考えられますが、今後の動向によって状況が変化する可能性もあります。

解決策:各電力会社の動向をチェック&出力抑制保険で万が一に備える

出力抑制は、基本的には大手電力会社が管轄する地域ごとに行われるため、いくつかの太陽光発電所を所有するのであれば、複数のエリアに分散して設置することでリスクを抑えているケースもみられます。

出力抑制の上限やルールは電力会社によって異なるため、各電力会社の動向を見ながら最新の情報を確認し、設置場所選びの参考にするとよいでしょう。
なかには、出力抑制期間中に大容量の蓄電池を使用して発電した電力を蓄えつつ、別の時間に逆潮流をして売電量を減らさない工夫をしたというケースもあるようです。

また、様々な会社から「出力抑制保険」という商品もでています。この保険は、主に「定められた免責時間を過ぎて以降に発生した出力制御による損失を一定金額補償する」というものです。
例えば免責時間が100時間と設定されている保険に加入していて、その年に出力制御が120時間行われたという場合、

120時間(出力制御時間)-100時間(免責時間)=20時間

となり、制御時間から免責時間を引いた20時間分の損失が補償されます。

デメリット4. 太陽光発電に最適な土地を確保することが難しい

2192_05 一般的に太陽光パネルは空いている土地または家屋の屋根などに設置することになりますが、その向きや地形、日照条件などが発電に適していないこともあります。特に発電効率が良いのは設置箇所が真南を向いていて近隣に高い建物がない土地ですが、用意した土地がこうした好環境下にあるとは限りません。

また、日当たりが良い場所に太陽光発電パネルを設置したとしても、その土地の日照が将来まで確保できるとは限らず、時間によっては影が生じたり、近隣に建物が建って日当たりが妨げられたりする可能性もあります。

建築基準法によって隣地が一定の日照を確保するための様々な制限が設けられているものの、これはあくまで日常生活レベルの範囲であり、太陽光発電のための日照確保は前提ではありません。

さらに、パネルを設置したのはいいものの、後になってパネルから反射した光が原因となって近隣住民の方とトラブルが生じ、裁判にまで発展してしまったという事例も見られます。

解決策:日射量や反射光量のシミュレーション&土地付き太陽光発電システムの検討

太陽光発電の導入を考えているのであれば、設置予定地の日射量やパネル角度などをしっかりとシミュレーションし、そのうえできちんとした利益が得られるかどうかをよく考えておくことが必須です。

反射光の有無や量もシミュレーターソフトによって事前に計算することができるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。確認後、設置しても問題がないかどうか、近隣住民の方へ配慮することも必要です。

とはいえ、これらの理想を全てクリアした土地は限定されており、自力で探すのはかなり難しいのが実情。これに関しては「土地付き太陽光発電システム」の導入を検討することが有効と考えられます。

土地付き太陽光発電システムとは、その名のとおり太陽光発電システムと土地がセットになって販売されているもの。太陽光発電システムの販売企業が投資家に代わって借地や土地に太陽光発電所を建設し、投資家に販売するという仕組みで成り立っています。
これを導入すれば、自分で土地を所有していなくても発電所を作ることができ、土地探しの手間を省くことができるのです。

デメリット5. メンテナンスを怠ると予想以上の修繕費用がかかることも

2192_06 かつては「メンテナンスフリー」と言われていた太陽光発電システムですが、それは過去の話です。メンテナンスを怠り不具合が生じれば、売電収入が減るだけでなく大きな事故につながる可能性もあります。

実際に、発電システムの導入後にパワコンや太陽光パネルが故障したという事例は多く見られます。
早期発見ができれば大事になる前に対処できますが、メンテナンスを怠り、長期間不具合に気付けなかったために大がかりな交換や修繕が必要となってしまい、予想以上に修繕費用がかかったというのもよくある失敗事例です。

さらに、太陽光パネルの不具合を放っておけば、その間の売電収入は減ったままになりますから、修理されない時期が続けば損失はどんどん大きくなっていきます。

最悪の場合、パネル表面の汚れを放置しておいたことで、パネルや周辺機器が発熱・発火して火災を引き起こす原因ともなる「ホットスポット現象」が生じ、大きな事故につながるリスクもあるのです。

解決策:定期的なメンテナンスや点検は必ず行う

近年はメンテナンスが必須という考えが主流です。メンテナンス費用がかかるという面ではデメリットともとらえられるかもしれませんが、長期的に安心・安全な運用を行うためには必要な投資といえます。

ある程度の経年劣化や思わぬ自然災害は避けられませんが、メンテナンスをきちんと行って故障や劣化の早期発見につとめ、経年劣化以外の性能低下は回避できるようにしていきましょう。

実際に「メンテナンスフリー」とうたって商品を勧めてくる業者もあるようですが、こうした業者には要注意。

  • どのようなメンテナンスの種類があるのか
  • メンテナンスの頻度はどのくらいか
  • 実際の不具合事例とメンテナンス事例はどのようなものか

これらを確認したうえで導入するようにしましょう。

デメリット6. 知識や経験の少ない悪徳販売業者とのトラブルが発生することもある

2192_07 業者の中には、知識や経験がないまま太陽光発電システムを売りつけようとする悪徳業者も存在します。このような業者を選んでしまったことで、以下のようなトラブルの発生が度々見受けられます。

  • 発電システムに設計ミスがあった
  • 太陽光パネル周辺のボルトの固定がきちんとされていなかった
  • ケーブルの配線ミスが発覚した
  • 劣悪な仕上がり・見た目になった
  • システムに雨漏りが発生した
  • 当初提示された売電収入のシミュレーションを大きく下回る結果になった

太陽光発電投資は10〜20年と長期的に運用していくわけですから、こうした被害を防ぐためにも、業者の選定は特に慎重に行わなければなりません。

解決策:施工・販売業者選びは慎重に!商品の性能や補償内容もチェック

解決策として重要になるのが、適切な施工・販売業者選びです。「初期費用が安いから」「工期が短いから」といった理由だけで業者を選ぶのは危険です。業者の対応や実績、施工方法、口コミ・評判なども事前にチェックしたうえで、安心して任せられる業者を慎重に選びましょう。

また、多くのメーカーでは、機器の保障や太陽光パネルの出力保障、自然災害補償など様々な保障を用意しています。会社によって、対象となる商品の範囲や保障期間、保障内容など制度が異なるため、業者選びの際には保障内容まできちんとチェックすることが大切です。

商品についても同様、安価だからという理由だけで商品を選ぶと、自然災害や故障といったトラブルの元にもなりかねません。値段だけではなく、商品の長所や短所、特徴、機能などをきちんと確認したうえで検討するようにしてください。

デメリットや対策を事前に理解して太陽光発電投資を始める

自然災害や出力抑制など、予測や回避が難しいデメリットもありますが、事前に対策ができるものもあります。太陽光発電投資は、きちんとした知識さえあれば、長期的に安定した収益が期待できる魅力的な投資方法のひとつです。

導入を検討している方は、今回ご紹介したデメリットと対策を把握したうえで、ぜひ太陽光発電投資を始めてみてはいかがでしょうか。