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太陽光発電投資でローンは危険!?太陽光発電ローンのメリット・デメリット

仕組み・基礎知識
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太陽光発電投資を始める場合、初期費用として住宅用太陽光発電システムで約200万円〜300万円、土地付き太陽光発電所で1,000万円以上が必要です。そのため、初期費用の一部あるいは全てをローンでまかなう方が多いようです。

投資のためにこれだけの高額ローンを組むのは危険なのではないか、と思う方もいるようですが、事業の展望をしっかり見据えた融資先を選べば、安心してローンを組めます。
こちらでは太陽光発電投資に関するローンの基礎知識を解説します。ローンを利用した太陽光発電投資を検討している方はぜひ参考にしてみて下さい。

太陽光発電投資のためのローンは初心者でも組みやすい2つの理由

太陽光発電投資の初期費用は高額であることから、ローンを組んで始める方が多くなっています。不安を感じる方も少なくないようですが、太陽光発電投資のローンは投資初心者でも組みやすいことが特徴です。理由を2つご紹介します。

1. ローンが組みやすくなっている金融機関がある

太陽光発電投資では、地方銀行や日本政策金融公庫、信販会社などの金融機関でローンが組みやすくなっています。この理由は、

  • 太陽光発電を始めた時から20年間は固定価格で電力を買い取りしてもらえるため収益の下落のリスクが少ない
  • 不動産投資のような空室リスクがない

ことです。
なんといっても売電収入による返済計画の立てやすさや安定感のある事業性がローンを組みやすくなっているポイントです。

2. 投資資金0円からでも始められる

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太陽光発電のためのローンでは頭金がゼロでも借りられるものもあります。
太陽光発電を始めたいと思った時に資金がなくても、知識と行動力さえあればすぐに実行に移せるということです。

一般的な投資の考え方として、有り金全てを投資費用に当てることは良くないとされています。
投資物件に不測の事態が起きる可能性もありますし、子供の教育資金や老後の資金はしっかり確保したいもの。それに人生何が起こるかは分かりません。予定外の支出にも耐えられるように、手元に余剰資金を残したまま投資資金ゼロで太陽光発電を始められることは嬉しいポイントです。

手元に資金を残しておけば、他に良い投資話があった時にそちらにも投資し、複数の投資でリスクの分散をすることも可能になるでしょう。

太陽光発電に利用できるローンは3種類!おすすめは太陽光発電ローン

太陽光発電に利用できるローンには以下の3種類があります。
太陽光発電投資をするなら、最もおすすめしたいのが各銀行や信用金庫が設けている太陽光発電用のローンです。

ローン種類 メリット
日本政策金融公庫 低金利
銀行 選択肢が多い
太陽光発電用ローン 2.5%ほど

1. 低金利だが手続きが煩雑な日本政策金融公庫

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日本政策金融公庫の公的融資は良心的で1.25 〜2%という低い金利が利点です。しかしその半面、綿密な事業計画書や返済計画書が必要であったりと、手続きが複雑になります。

2. 比較的審査が通りにくい銀行

銀行の場合は信頼感がありますし、いくつもの選択肢から希望する銀行を選択できます。保証人や担保が必要となるケースがあり、比較的審査が通りにくいと言われています。申請手続きをしても審査に落ちてしまうことも珍しくはないようです。

3. 低金利で長期返済も可能な太陽光発電用ローン

銀行をはじめ、さまざまな金融機関で用意されている太陽光発電向けの専用ローンです。通常のローンと比べて金利が低めに設定されており、固定金利の相場は2.5%程度。長期返済も可能で、最長15年でローンが組めます。さらに、頭金も担保も保証人も不要です。

ローンの借り入れ方別の収

ローンを借り入れにも、全額借り入れるか、一部借り入れるかがあります。
ここでは2,000万円の太陽光発電物件で利回り10%、ランニングコスト10万円のシステムを例に、全額借り入れ、一部借り入れ、借り入れない場合の収支を紹介します。

500万円一部借り入れの場合

500万円を一部借り入れて、2,000万円の物件を買った場合を以下の条件でシミュレートします。

  • ローン金額 500万円
  • 自己資金 1,500万円
  • 金利1.5%
  • 物件 2,000万円
  • 年間ランニングコスト 10万円
  • 年間予想売電収入 200万円
  • 表面利回り 10%
  • 返済期間 20年

1年目 2年目 3年目 10年目 20年目
ローン残額 475万円 450万円 425万円 250万円 0円
年間売電収入 200万円 200万円 200万円 200万円 200万円
年間利息 7万5千円 7万1,250円 6万7,500円 4万1,250円 3,750円
年間返済額 25万円 25万円 25万円 25万円 25万円
ランニングコスト 10万円 10万円 10万円 10万円 10万円
年の収益 90万5千円 90万8,750円 91万2,500円 91万6,250円 92万250円

500万円を返済期間20年、金利1.5%で借り入れた場合は以上のような収益になります。25万円の元金を毎年返済し、年間の利息は毎年3,750円減ります。減った分が毎年収益に乗っかります。

2,000万円全額借り入れの場合

500万円借り入れたのと同条件で、2,000万円全額借り入れた場合は次のような収益シミュレーションになります。

1年目 2年目 3年目 10年目 20年後
ローン残額 1,900万円 1,800万円 1,700万円 1,000万円 0円
年間売電収入 200万円 200万円 200万円 200万円 200万円
年間利息 30万円 28万5,000円 27万円 16万5,000円 1万5,000円
年間返済額 100万円 100万円 100万円 100万円 100万円
ランニングコスト 10万円 10万円 10万円 10万円 10万円
年の収益 60万円 61万5,000円 63万円 73万5,000円 88万5,000円

この場合だと20年経ったときにローンの返済が終わり、黒字に転じることがわかります。

借り入れがない場合

借り入れがない場合では、毎月発生する利息や返済の義務がないため、年間売電収入からランニングコストをひいた額がそのまま年の収益となります。

1年目 2年目 3年目 10年目 20年後
年間売電収入 200万円 200万円 200万円 200万円 200万円
ランニングコスト 10万円 10万円 10万円 10万円 10万円
年の収益 190万円 190万円 190万円 190万円 190万円

太陽光発電用ローンの4つのメリット

「手元にある程度の資金を残しながら太陽光発電を始めたい」
「ローンを組むための煩雑な手続きや審査の時間を節約したいが金利は低いほうがい」
そんな方には各金融機関が設けている太陽光発電用ローンが最適です。

以下で太陽光発電投資を始めるにあたり、太陽光発電用ローンを利用するメリットを4つご説明します。

メリット1. 通常のローンより安い金利で借りられる

太陽光発電ローンは通常のローンより安い金利(1.5〜2.9%)で組めるため、比較的月々の返済の負担が軽く済みます。
どの程度の金額を借りるかにもよりますが、例えば1,000万円を固定金利2.5%、返済期間10年で借りた場合には、月々の返済を1万円未満に抑えることも可能。(下記表参考)

固定金利2.5%の太陽光発電用ローン返済の例
ローン借入総額 1,000万円の場合
10年(120回)毎月の返済金額:約94,260円
15年(150回)毎月の返済金額:約66,670円

何故太陽光発電用ローンは低金利で融資が可能なのかというと、太陽光発電では20年間の固定買取制度があるため、比較的安定した売電収入が見込めるからです。金融機関側からすれば、他の融資よりもローンの滞納リスクが低く、信頼できる事業と考えられているのです。

太陽光発電用ローンからの売電収入が順調であれば、月々の支払い金額はそれほど苦しくなく行えるでしょう。
金利は各金融期間で違いますからしっかり比較検討してみて下さい。

メリット2. 頭金なしでも借りられる

太陽光発電用ローンのメリット2点目として、頭金なしでも借りられる点が挙げられます。太陽光発電システムの購入にかかる費用を全く用意できない方でも、しっかりとした事業計画を持っていれば太陽光発電用ローンを利用して事業を始められるのです。

知識とやる気があって成功の見通しもあるが資金が少ない、という方は頭金なしの太陽光発電用ローンを検討してみてはいかがでしょうか。

メリット3. 最長15年の長期返済が可能

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太陽光発電ローンは比較的長期間の返済が可能です。最長で20年間のローンもありますから、日々の暮らしに影響を与えないよう少額ずつ返済したい方にも向いています。

太陽光発電の投資回収期間が約10年〜13年ほどですから、ローンをゆったり返済し終えた頃には収益も発生するようになります。

ただし、ローンを組まれる時には「ローンの返済期間がメーカーの補償期間を超えないようにする」ことにお気をつけ下さい。
太陽光発電システムに不具合が生じた時にメーカー保証期間が切れていた場合、修理代金の支払いがローン返済額にプラスされてしまうからです。
メーカー保障期間はだいたい10年ですが、ローンの返済期間を決める前にしっかりと確認をしましょう。

例えばメーカー保障期間が10年であれば、10年までの返済期間でローンを組んでおいたほうが想定外の支出が発生した時にも安心ですよ。

メリット4. 担保や保証金が必要ない

太陽光発電ローンのなかには保証金や担保の必要がないものもあり、比較的審査が通りやすいというメリットもあります。
何故担保や保証金が必要ないのかというと、太陽光発電ローンの場合通常のローンと比較して安定した売電収入が見込めるため、返済が滞るリスクが少ないからです。

ただし、前年度税込年収に条件があったり、年金受給者、学生、無職の人は利用できない場合もあります。
審査が通りやすいからといって誰でも通るわけではなく、一般的な要件確認はあると考えておきましょう。審査基準の基本となる収入面ですが、3年以上の勤務実績があれば通りやすいといえます。

例えば、ちばぎんの太陽光発電ローンであれば、無担保で1,500万円まで借り入れが可能。
無担保の太陽光発電ローンに対応していない金融機関もあります。ご利用にあたっては条件を各金融機関に問い合わせてみましょう。

太陽光発電ローンの3つのデメリット

通常のローンと比較して低金利で手続きが簡単なことから評判の良い太陽光発電ローンですが、気を付けるべきデメリットもあります。よく確認してから利用を決めましょう。

デメリット1. 自然災害などで発電が止まると返済できない可能性がある

太陽光発電ローンで最も気になるデメリットはなんといってもローンの返済ができなくなってしまう事態に陥ることです。
例えば自然災害などで太陽光発電システムが損傷を受けて発電ができなくなってしまった場合、当然、売電による収入が得られなくなります。ローン返済に当てるための売電収入がないというのは大問題です。

そんな事態に備えて、太陽光発電ローンを契約する際には保証内容をしっかりと確認しておきましょう。
自然災害補償が付いているタイプもありますから、できるだけ補償の手厚い太陽光発電ローンを選ぶほうが安心です。

デメリット2. ローンの利息分の収益が減ることになる

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当然のことではありますが、ローンを組めば金利が発生するので、利息分は収益が減ることになります。
メリットの部分でご説明したように、太陽光発電ローンの金利は安く、負担額としてそれほど問題ない金額ではあります。
しかし、そうはいっても負担していることには違いありません。

例えば、

借入金額:1,000万円
固定金利:2.5%
返済期間:15年(180回払)

の場合をシミュレーションしてみますと、

15年間の返済総額:10,201,480円
支払利息総額:2,001,480円

となります。
金利の分、約200万円を余分に支払うことになりますから少し勿体無い感じもしますね。

太陽光発電ローンを利用して初期投資の費用をかけずに太陽光発電システムを手に入れるのか、それとも現金で初期投資をしてリターンを多く得るのか、どちらが良いかは自分自身の状況に応じて適切に判断しましょう。

デメリット3. 変動金利の場合には利息が変動するリスクがある

太陽光発電ローンには固定金利と変動金利のものがありますが、変動金利の場合には経済の変化に影響を受けて利息が変動するリスクがあります。
太陽光発電ローンだけではなく住宅ローンも合わせて組まれている方の場合には、ダブルで金利が変動することもありますからご注意下さい。
このことから変動金利はやめておこう、と思う方は固定金利タイプの太陽光発電ローンを利用するようにしましょう。

太陽光発電ローンの2つの導入方法

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太陽光発電ローンの導入方法は2つあります。

  1. 太陽光発電システムの販売店で契約する時にローンを組む
  2. 金融機関で直接ローンを組む

販売店でローンの説明を受けて組んでしまったほうが手軽なためか、販売店でローンを組む方が多いようです。
販売店でのローン契約は比較的スムーズに進みますから、太陽光発電システムを検討する際には太陽光発電ローンについても相談してみると良いでしょう。

ただし、もしも販売店で提示された太陽光発電ローンの金利が3%を超えているような場合には、もっと低金利の太陽光発電ローンを比較検討してみることをおすすめします。契約する前には金利の額をしっかり確認しておくようにしましょう。

代表的な太陽光発電ローンの金利・最長返済期間・借入上限額比較

代表的な金融機関のが用意している太陽光発電向けの融資額、融資率、融資期間、担保をご紹介します。

融資額 融資率 融資期間 特徴
オリコ
eco太陽光発電ローン
上限1,000万円 固定金利2.5% 最長返済期間15年 自然災害補償サービス
ジャックス
太陽光発電ローン(残債型)
上限1,000万円 固定金利2.5% 最長返済期間15年 一部繰上返済が可能
三菱東京UFJ銀行
ネットDEリフォームローン
上限1,000万円 変動金利1.990%〜2.875% 最長返済期間15年 インターネットの場合繰上返済の手数料が無料
ちばぎん 上限1,500万円 2.5%〜2.6% 1年以上 20年以内 無担保での融資が可能
リフォームローン
「かいぞうくん」
上限1,500万円 2.4%〜2.5% 6ヶ月から20年 福岡銀行の住宅ローンを利用している場合は優遇
スマートカードローン
プラス
上限1,000万円 4.5% 1年~15年

太陽光発電ローン選びのポイントは金利と手軽さ

太陽光発電ローンを選ぶ際には、金利の安さだけではなく、かかる手間や時間も考慮して判断しましょう。
太陽光発電ローンが比較的通りやすいローンであることは先に述べましたが、それでも銀行の低金利太陽光発電ローンでは長い審査機関を経たのに審査が通らなかった、なんてこともあるようです。

一般的には、銀行よりも信販会社(オリコ・ジャックスなど)の太陽光発電ローンのほうが、金利が固定(2.5%)であるうえ、太陽光発電システムの販売店と提携していることが多いため申請の手続きも簡単です。
太陽光発電投資を始める際には、綿密な事業計画や設備の選定、初年度に行う手続きなどやるべきことがたくさんあります。ここでさらにローンのための煩雑な手続きや審査にかかる手間や時間を避けたいと考える方は、信販会社の太陽光発電ローンを選ぶと良いでしょう。

太陽光発電ローンの選び方を簡単にまとめます。

  • 「手間と時間をかけたくない」「審査基準が厳しいのは困る」という方
    →販売会社と提携している信販会社のローンを利用
  • 「時間や手間がかかっても少しでも安い金利が良い」「金融機関から融資を受けられる自信がある」という方
    →金融機関で直接ローン申請

無理のない範囲で自分に適したローンを組もう

デメリットや注意点をきちんと把握しておけば、太陽光発電投資のためにローンを組むことはそこまで危険な行為ではありません。
とはいえ、もちろん投資である以上リスクはあります。ローンを組んで太陽光発電投資を始めるには、様々な角度から検討して自分に合ったローンや返済方法を選ぶ必要があるでしょう。

くれぐれもライフプランを考慮し、無理のないローンの利用を心掛けて下さいね。