業界豆知識

失注理由のウソを見破れ! 原因の8割は○○にある

すべてを疑え!失注の理由が価格や納期にあるのは本当か?

FAプロダクツの岩木です。受注と失注は紙一重。時の運もあります。

受注の可能性を1%でも高めるため、営業担当は日々試行錯誤を重ねていますが、失注の理由を聞くと、返ってくる答えはいつも一緒。「価格」と「納期」「製品スペック」。実際には他社と遜色ないはずなのに、なぜなのでしょう?
失注の理由は本当に価格と納期とスペックだけなのでしょうか?

 

選定する発注者の心理。「いつものところで」

B2Bの場合、何かを購入する際には2~3社から見積もりをとって選定するのが一般的です。高額商品でもこれは変わりません。2~3社というのは選定する担当者にとって、忙しい業務のなかで効率的に製品を選び、かつ相見積もりという社内条件を満たすことができる最適な数字です。

同じ製品を扱っている会社は2~3社では済みません。もっと多いはずです。でも、結局声がかかるのは、関係性の深い会社か、直接コンタクトできている会社に限られている。それが現実です。

 

宝の山がねむっていませんか?

さて最初の話に戻りましょう。営業担当は、失注の理由に「価格」と「納期」、「製品スペック」を挙げますが、実際はそうでないことが分かると思います。実は最も多い失注の理由は、選定候補の2~3社に声がかからない状態、つまりは「不戦敗」にあったのです。

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展示会でアンケートを集めると、営業担当は「直近の案件あり」と答えたお客様に対して積極的にフォローします。一方、「直近の案件なし」と答えた人にはアプローチもせず放置してしまうケースが大半です。しかし弊社の調査によると、この「直近の案件なし」と答えた人が2年以内に他社製品を購入した割合は、実に8割を超えています。 不戦敗に気づかず、何度も同じ失敗を繰り返す。そんな企業が山ほどあります。

失注の理由は、価格や納期、製品スペックにあるのではなく、お客様との距離を縮めきれずに選定の俎上にも挙げてもらえなかったことです。逆を言えば、「案件化する前からお客様にアプローチし、良い関係を築き、しかるべき時に選択肢に入ること」。それが受注の可能性を最大化する条件です。

御社のサーバーのなかに放置している、眠っているリストはありませんか?それこそが宝の山かもしれません。

FAプロダクツ 経営企画本部 本部長 岩木 祐二

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