業界豆知識

グローバル時代におけるミャンマー人技術者と共に最新、最先端技術に取組む魅力

ある日、会社の経営層から、とにかくこれからIoT関連技術に投資をするから生産現場をもっと見える化しろ、インテリジェント化しろと大号令が掛けられたりします。
グローバルに企業展開するから、技術者は世界を意識して仕事をするように。。。
新しい技術開発を加速するにしても、優秀な人材がいなくては取組むことすらできません。生産現場を改善して、人数削減を達成しても、現場から離れていきなり技術開発部門の仕事をこなせることはできません。
日本国内でしか仕事をしていない技術者が、世界を意識しろと言われても雲を掴むような話にしか聞こえないかもしれません。
そもそもある日そういうことを管理職、担当者に投げかける経営者に問題があると言えるでしょう。
「備えあれば憂いなし」、経営者はこの言葉を肝にして動く必要がありまし、管理職、担当者も先読みして世情を知る必要があります。

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外国人社員と仕事をする

職場に外国人社員がいる会社は多くありますが、会社の規模とか、業界にもよりますが、決して多くないでしょう。しかし、昨今のグローバル化、少子化の波で国内だけの市場で、純血主義を貫くことは困難な時代です。
一方で、一緒に仕事ができるのかというメンタルな部分、教育の違いによる基礎学力、技術の違い、会社のノウハウが海外に流出するのではないかという危惧など色々明らかにしなくてはならないことも多々あります。
ではミャンマー技術者についてついてはどうなのでしょうか?
前回のBlogでは、文化(宗教含む)/教育/社会インフラ/政治/経済といった内容について述べてきましたので今回は組織的な考察を含めマネージメント面での注意点について触れたいと考えています。

 

組織、グループの一員としてのコミュニケーション

おそらく日本人で中国やアメリカでのビジネスに長けた方であるなら、比較的ミャンマーでのビジネスではその苦労は少ないかと思います。前回でも述べたとおり、日本人とミャンマー人は調和・協調性といった点から相似点が多いため違和感は、特に感じないことでしょう。協調性にも富むのでGroup Workには向いています。もちろん日本的な教育はされていないのでビジネスマナーと言った日本独自の習慣・風習については事前に行う必要がありますが真面目で素直な国民性もあるので比較的その受入は問題ありません。つまり、個人主義が強くはないので、たとえばGroup Workでの残業をしている場合に自分の分が終わるとすぐに帰るということはしません。ただ日本人と同様で責任分担が曖昧になるので仕事の内容においてはその役割を事前にはっきりとさせる必要はあります。また、韓国やベトナムの儒教ベースの考え方が強い訳ではなく、謂わば沖縄の延長線上の女系文化があります。女性が男性を盛り立てることは当然ありますが、余り強い男性ではなく女性に寄り添うようなタイプの男性を好む傾向があるような気がします。

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マネージメント

ミャンマーでは軍事政権が長かったことの影響で近代的な経営はほとんどの企業でなされていないと言っても良いでしょう。日本が今までそして現在どうかと言うと、それについては識者の意見を待つ方が良いかもしれませんが、基本創業者及びその一族が経営を全て握っているケースがほとんどです。シンガポールであれば外国人労働者をうまく活用はしますが俗に言うマネージメントは教えないと事が多いですが、それはミャンマーにも共通です。日本でミャンマー人技術者と仕事をする際にはどこまで彼らと一緒に仕事をするかというある種の決めが必要かもしれません。つまりシンガポールと同様に単なる労働力の置き換えならばマネージメント教育をする必要性は少ないです。しかしながら、グローバル経営を名実ともに行う為には人事制度をかなり見直して年功序列等々の従来の日本的な経営から一歩踏み出す必要があります。単なる労働者であれば季節雇用と変わらずそれも一つの解決策ではありますが、せっかく育てた段階で転職する可能性が高いので経営としてはある種の覚悟が必要です。現時点で高度人材と考えられるようなVISA認定で来るミャンマー人であれば日本人と比較して英語・自頭等優位な場合もかなり多く同年齢の日本人と比較して公平なRule作りが必要となります。また、ノウハウ流出についてはそれなりの仕組みを作ればよいので他の外国人技術者と同様です。
就労意識については日本に来た際に日本の雇用慣習等を丁寧に説明すれば特に問題なくまた残業も厭いません。就労期間は通常日本で10年ほど働きたいケースが多いのですが、女性(大卒)は27歳前後で結婚して配偶者をミャンマーから呼び寄せる事になります。その場合、多くの配偶者の男性が日本語を勉強していない事もあり、28時間/週の制限でコンビニや外食チェーン店で働くのは困難です。弊社ではせめて配偶者には日本語検定試験(JLPT)が4級(社員は2級以上)以上で来るよう教育をしていますが、何とかなると楽観的に考えていることが多く憂慮しています。

ミャンマー編のブログ作成にあたり、グローバルイノベーションコンサルティング株式会社の岩永様にご協力頂きました。ここに謹んで謝意を表します。

グローバルイノベーションコンサルティング株式会社ホームページ
http://www.gicjp.com/

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