変わる営業スタイル。外勤から内勤主体へ
これまで営業と言えば、お得意先、見込み先をひたすら回って、提案をし続ける外勤営業が主流でした。しかし今、世界中でそんな営業スタイルが激変しています。
Bureau of Labor Statics TOPO 2015によると、アメリカでは、2008年に営業の52%を占めていた外勤営業活動が、13年には27%に減り、17年には14%に減少。その一方で、「インサイドセールス」と呼ばれる内勤営業が増え、48%から63%、86%と急拡大が見込まれています。販売に関わる活動のうち、外勤活動が減って内勤活動が増え、純粋な外勤営業マンは減っていくだろうと言われています。
こうした変化のなかでポイントとなるのが「マーケティング」です。商品を売り込む営業から、案件を醸成して買いたい気持ちを育てていく役割が重要になっていきます。具体的な活動としては、電話を使った営業や情報提供、調査などが中心になります。
でも、この電話営業がクセモノで、日本ではなかなか定着せず、思ったように結果が出せないという企業がほとんど。「電話営業やインサイドセールス、テレマーケティングって難しいよね」皆さん口を揃えておっしゃいます。
電話営業を定着させるコツ
では、電話営業やインサイドセールスの一体何が難しく、なぜ定着しないのでしょうか?
日本では営業が外勤とインサイドセールスを兼務し、電話営業よりも訪問を優先しがちです。営業の心理としては「電話よりも1件の訪問」が大事。目標や評価基準が売上や訪問件数に置かれたままでは、電話営業が長続きしないのは当たり前です。
まずはここを解決することが大切です。そのためにも営業部隊とインサイドセールスを切り離し、営業部隊は売上、インサイドセールスの部隊はコール件数や話題発掘数を評価の指標にしましょう。これが電話営業を定着させる第一歩です。
そして、インサイドセールスの部隊には、積極的に女性を起用することです。この方が、アポ率が改善します。また、電話をした際にお客様から色々な反応があると想定されるので、トークスクリプトを準備しておきましょう。さらに、質問に対する回答をあらかじめ準備しておく「応酬話法集」をまとめておくととても効果的です。「何かあっても応酬話法集を見れば対応できる」。こうしておくことで担当者も安心して電話に集中できるようになります。
応酬話法の例はこんな感じです。
お客様「うちの部門ではその製品は検討しない」
インサイドセールス「そうなんですね。他のお客様ですとXX部様が多かったものですから。貴社ではどの部門が担当されておりますでしょうか?」などなど。
アウトソーシングを有効活用
とは言え、インサイドセールス部隊をいきなり組織化するのはハードルが高く、リスクも大きいですよね。そこで私たちがお薦めしているのが、「インサイドセールスのアウトソーシング」です。日本語で言えば、電話営業の外注化です。アウトソーシングであれば、必要な時に、必要な量だけ電話営業を依頼できます。
また社内で電話営業を行うと、どうしても個人頼みになってしまい、結果が整理されずに、のちのち分析に使えないということも多々あります。アウトソーシングであれば、システマチックに行うので、定義したフォーマットで結果が戻ってきます。手軽に、安く、仕組み化されたなかでインサイドセールスを実行できるのが、アウトソーシングのメリットです。
株式会社FAプロダクツ
経営企画本部 本部長 岩木祐二