「なぜ」は絶対使ってはいけないNGワード
部下や後輩の営業目標が未達成だった場合、彼らに対し、
「なぜ」目標金額が未達成だったんだ?
「なぜ」商談が足りないんだ?
「なぜ」見積もりが少ないんだ?
「なぜ」訪問できないんだ?
と聞くのは当たり前のことです。上司として、未達成の原因を探り、解決に導かなければなりません。
でも、このヒアリングの際、「絶対に使ってはいけないNGワード」があります。 皆さまお気づきのように、 絶対のNGワードとは「なぜ」です。これ、かなり頻繁に使っていませんか?
私も営業の責任者をしていた時、
「『なぜ』出来ないんだ?」
「『なぜ』やらないんだ?」
を連発していました。まさかそれがNGワードとは気付かずに…。
「なぜ?」と聞いたらどんな答えが返ってくるのかを考えたことがなかった!
試しに部下に向かって
「『なぜ』出来ないんだ?」
「『なぜ』やらないんだ?」
と質問してみてください。
彼らはきっと
「お客様の景気が悪いんです・・・」
「競合が厳しい値段を出してくるんです」などの答えが返ってくると思います。
挙句の果てには、
「自社のサービスが高すぎる」
「自社の製品の性能が悪い」
とか言い出すこともあるかもしれません。
でも、決して彼らを怒らないでください。聞き方ちょっと変えるだけで、彼らの答えが驚くほど大きく変わり、自ら解決策を考えるようになりますので。
「なぜ?」は質問ではない。詰問だ!
「なぜ?」は質問ではありません。「詰問」です。
「詰問」とは、大辞林によると 「厳しく問い詰めること。とがめて問いただすこと」 とあります。だから、詰問された部下は言い訳をするしかなくなってしまいます。
じゃあなんて質問すればいいのかが気になりますよね。
「なぜ」の代わりに、「どのようにすれば」 と質問してみてください。
Q.「どのようにすれば」商談数が達成できるんだろう?
A.まずはターゲットリストを明確にして新しい担当者に多く面談します。
Q.「どのようにすれば」見積もりが増えるのか?
A.過去の販売先、商談先に全件電話でフォローしてみます。
Q.「どのようにしたら」訪問できるのかな?
A.ホームページからのカタログダウンロードに全件アポイントの電話をします。
どうでしょうか?まったく違うことが分かると思います。
「どのようにすれば」と聞くだけで、部下は自ら解決策を考えます。決して、詰問されて答えに困ってしまうという風にはならず、建設的なコミュニケーションになります。
ぜひ皆さま、実戦で試してみてください!
FAプロダクツCEO 天野眞也