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魚宗フーズ様にお話を伺いました

Team Cross FAが提供した「シミュレーション技術を活用した中小食品製造業の生産性向上支援プログラム」について、参加企業である魚宗フーズ様にお話を伺いました。

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株式会社魚宗フーズ

経営者・現場責任者が語る「支援プログラムへの参加理由・期待すること」とは?

Interview 01

惣菜業界にとってデジタル技術は、助け船。
プログラムの支援を大いに期待しています。

代表取締役社長

山本 雅史様

御社の事業内容について教えてください

寿司・弁当・惣菜の製造販売業者です。スーパーや社食、学校給食を主な納品先としています。今年創業51年目を迎え、手掛ける品目は200〜250品目、多品種少量生産の最たるものですね。従業員は実習生も含め、約400名抱えております。

現在の課題

「FA をやりたい」といろいろなことを考え、取り組みは進めてまいりましたが、多品種少量生産ということで、毎年のように数千万円〜数億円するような機械を購入するというのも連動性がなく、踏み切れずにいました。というのも1つのアイテムの製造が終われば、また掃除をして次のアイテムを準備するということで、FAを構築にくい業種というのもありました。3K・5Kと言われる職種でもあるため、人もなかなか集まりづらいこともあります。その中で、いかに従業員さんにご理解いただいて、気持ちよく働いていただけるのかを考えながら、日々営業しております。

人材確保や技術の伝承について

これからますます難しくなってくると思います。特に日本人の従業員さんに関しては集まりにくくなりました。この2年ぐらいは実習生も帰国してしまうばかりで、人材確保や技術継承に関して非常に難しさを感じております。そこで機械化で進めていく必要がある、極端に言えば、今日入ったパートさんがすぐに10年、20年のベテラン社員と同じ商品づくりができるっていう体制に持っていかなければならないと思っています。そのためにはどうすればいいのかということを今必死で考えています。

価格競争について

価格に関しましては、昨今のコロナ・ウクライナ情勢や円安の影響もあり、相当資材が上がってきました。ただ、我々のスーパーの商品には値頃感というものがあり、例えば298円、398円など、なかなかそこから脱却できないという難しいところがあります。そのやりくりに悩んでいますし、お得意様もとても悩まれていると思います。

今回の補助事業を知ったきっかけ、参加のきっかけ

日本惣菜協会の理事会でお話をいただきまして、我々が一番悩んでいるところであり、是非参画したいという思いがありました。とはいえ、機械化をすぐに実現するのはなかなか難しいと思います。
惣菜製造では、日々の生産管理・シミュレーションがとても重要です。工場が24時間操業する中で、どの時間帯にどれだけの人数を投入し、どれだけの数を生産していくか、特に繁忙期には相当緻密な計画が必要になります。熟練の従業員さんと短期のパートさんがいる中で、双方の能力差を考え、人員配置や作業の割り振りを行なっていく必要があります。これまで数分センターに納品が遅れただけで、全てがダメになってしまうといったことも経験してきこともあり、生産管理・シミュレーションの部分には大きな課題を感じています。
現在は、独自の生産管理システムをつくり、班ごとに1日どれだけの生産性で、どれだけの収益があったのかを、全て表にして工場内に掲示しています。その部分の緻密化というか、もっと精度を上げていきたいということで参加させていただきました。

支援プログラムに期待すること

楽しみで寝むれないぐらい期待しています。正直、パックする機械や容器を置く機械といった、惣菜の製造ラインの機械化というのはまだだいぶ先の話になると思います。
今取り組むべきは、スケジューリングです。どこにどの作業を当てはめれば、出荷時間に間に合い、製造効率をアップしていけるのか、無駄な人を使わずにやれるのか、どの段階でどの準備に入ったらいいのか、その人のスキルに合わせてどの人間をどこに当てれば一番効率が良いのか、そこに非常に期待していますね。
人員配置や作業体制がどんな形であっても出荷時間に間に合えば良いと、当社を含め、惣菜業界の多くの企業が考えていたと思います。そこに業界が儲からない大きな原因があると思っています。

惣菜業界にとってデジタル技術とは?

「助け船」でしょうね。コロナもそうですし、資材の値上げも重なって相当皆さんご苦労されていると思います。また、最低賃金が他の業界同様に上がっています。生産性が低い状態でありながら、最低賃金が1円上がるとなると大変なことです。だから助け船だと思います。

Interview 02

新たな提案を積極的に受け入れ、
懸念とされる人手不足や人件費の
抑制に役立てたい。

現場担当者

若林 正幸様

社内での役割や仕事の内容について

工場をいかに効率よく生産性を高めるかというところで、生産本部本部長という形で工場の責任者をしております。

現在の課題について

現在、人手不足が予想されています。弊社の工場製品としましては、お弁当などの人手がかかるものが主体のため、人手不足は非常に懸念されているところです。最低賃金も上がっておりますし、福利厚生含めて従業員さんに喜んでいただき、働きやすい環境づくりを意識しております。

本事業に参画されると聞いてどう感じたのか

面白いなと思いました。どうしても毎日同じ工場で勤務していると固定概念があると思います。そこでシミュレーションソフトで良い提案がもらえるのではなかろうかと思って非常に期待しました。

シミュレーション前にどんなことをしたのか

たくさん商品がある中で「この商品を作るのに一体どのくらいの人手が必要か」「その商品を製造するのにどのくらい時間がかかるか」ということをすべて調べました。

本事業に期待すること

労務管理の関係です。シフト作成にあたっても活用できると思っています。今はシフトを組んだりするのが大変なのですが、ラインスケジュール最適化も提案いただけると聞いておりますので、是非シフト管理にも役立たせたいと思っております。また、人件費の抑制にも役立てて収益性を高めたいと思っております。
当社としても今までの形のこだわるのではなく、新しい技術の提案は常に行い、検証を重ねていきたいと思います。シミュレーションを通して得た成果を、是非一度実際のラインで実行してみたいとワクワクしているところです。