グロスメーターは、ガラスやフィルム、金属などはもちろん、塗料や塗料を塗布した製品の塗装面などの表面光沢度を測定できる装置です。
グロスメーターがあれば、光学特性を重視する製品の品質保証はもちろん、生産現場での品質管理を行うこともでき、印刷業界から建築業界、自動車業界まで幅広い業界で使用されています。
本記事では、グロスメーターの選び方や導入のメリット・デメリット、おすすめのメーカを紹介します。
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1.グロスメーターとは

グロスメーターとは、物質表面の外観を左右する「グロス:GLOSS(光沢度)」値(%)を測定するための装置です。
グロスメーターは、光沢計ともいわれ、物体の表面の光沢を、100%、90%のように、数字で表します。
「JISでは「光沢とは、表面の方向選択特性のために、物体の反射ハイライトがその表面に写り込む見え方のモード」とされています。
また、「光沢度」は、「正反射光の割合や、拡散反射光の方向分布などで、物体表面の光沢の程度を一次元的に表す指標」です。
図1で、グロスメーターについてご紹介します。

光を物体に当てると、光の一部は屈折して物体内部を透過するか、物体に留まって散乱するか、物体表面で反射するかの3つの方向に流れます。
物体表面での反射を見ると、図1のように、仕上げ面が鏡面のように磨かれていると、受光角と反対方向に同じ角度で、入射した光が反射します。
しかし、図1の右側のように、物体の表面が凸凹していると、入射した光はいろいろな方向に反射し、入射した角度と同じ角度の方向には、表面の粗さに応じた少ない光の量が反射します。
グロスメーターは、入射した光と同じ角度で反射した光の大きさを比べて、光沢度を算出します。この方法を、鏡面光沢度測定法、と言います。
なお、光は1つの方向に進むことはないため、グロスメーターは、レンズと絞りを入れて1つの光になるように工夫されています。
図1の左側の図と右側の図を比べれば、明らかに右側の光沢度は低いことが分かります。
図2では、グロスメーターの測定方法について紹介します。

物体表面の光沢度を測るためには、入射する光の角度に影響されます。
入射する光の角度は、20°から85°まで5段の角度で入射して、光沢度を算出します。
図2に方法1から方法5までの入射角度と適用例を表していますが、入射角度60°が一般的です。
【関連動画】
光沢計
引用:https://www.youtube.com/watch?v=4YokhOYO-MI
光沢の測定。サンプルと標準試料の比較方法は?
引用:https://www.youtube.com/watch?v=-xV_PQEXkMI
2.グロスメーターの選び方

グロスメーターは、物質表面の光沢度(グロス)を測定する装置です。ここでは、グロスメーターを選ぶときに、何に着目したらいいのかについて紹介します。
(1)導入したい工程に対応した機種か
グロスメーターには、オフライン測定で使用する据え置き機や小型のハンディタイプはもちろん、インライン測定が可能な機種もあります。
また、グロスメーターには分光測定も可能な機種があり、反射率はもちろんヘイズを測定できるものもあります。
ただし、光沢度のみを測定するハンディタイプの機種が数万円〜数十万円であるのに対して、ヘイズなども測定できる機種は100万円を超えることも珍しくありません。
別々に測定器を購入した方が、低コストかつ効率的に測定できることもあるので、まずは自社の使用目的に合わせた機種を選定しましょう。
(2)自社の品質保証規格に対応しているか
グロスメーターを、製造工程での品質管理や、品質保証にグロスメーターを使用するためには、対応した国内外の光学特性規格に準拠したものでなければいけません。
光沢度の規格には「JIS規格」や「ASTM規格」などがあり、測定対象物によって光の入射角の指定もされています。顧客との納入仕様締結時には、測定機器の明記を求められることも多いので、最新の品質規格を確認するのはもちろん、導入するグロスメーターが規格に準拠しているか確認しましょう。
(3)メンテサポートは整っているか
グロスメーターは、光学特性の測定に大きな影響を与える光源はもちろん、機種によっては積分球が使用されているため、定期的なメンテナンスが求められます。
グロスメーターには、自動校正ができる機種などもありますが、不具合発生時にすぐに相談ができるように、メンテサポートが整っているメーカを選びましょう。
3.グロスメーターの導入メリット・デメリット

グロスメーターを用いて作業の効率化をするとき、重要なのは導入によってもたらされるメリット・デメリットをつかんでおくことです。
それぞれ詳しく解説します。
(1)グロスメーター導入のメリット
①品質の均質化と作業員の検査負担軽減
グロスメーターは、製品の外観を官能評価でなく数値で管理できます。これまで製品の外観評価を検査員の目視検査だけで行っていた場合は、グロスメーターで数値的な評価基準を設けることで、品質の均質化はもちろん作業員の検査負担も軽減できます。
②作業工程を大きく変えずに品質管理ができる
グロスメーターにはハンディタイプの軽量機種もあり、機種そのものによって製造ラインが妨げられることがありません。また、生産現場への持ち込みはもちろん、工程間の移動も比較的容易のため、グロスメーターにあわせて作業工程を変更する必要がないのもメリットです。
(2)グロスメーター導入のデメリット
グロスメーターは、手軽に持ち出して測定できるハンディタイプから据え置き機までさまざまなタイプがあります。機種によっては、測定器の移動時に注意したり、定期的に校正したりする必要があり、作業員の負担が増える可能性があります。
また、生産管理と品質保証で別々のグロスメーターを使用する場合には、機種同士の機差確認と補正などが必須となり、グロスメーターそのものに詳しい作業員がいないと、かえって現場を混乱させるおそれがあります。
4.グロスメーターを用いて生産性を上げるポイント

では、上記のような導入メリット・デメリットのあるグロスメーターを用いて、製造ラインの生産性を上げるためには何をしたらいいのでしょうか。さまざまなコツがありますが、ここではとくに重要なものを2つ、ご紹介します。
(1)導入する工程を工夫する
グロスメーターは、分光機能がある据え置きタイプは振動に弱いなど、機種によっては導入する工程の環境に注意が必要です。品質管理がきちんとできるように、製造装置から離れた位置に設置する、測定者をライセンス制にするなどをするとよいでしょう。
(2)グロスの測定頻度やタイミングを明確にする
グロスメーターは、測定対象となる製品によって測定タイミングに注意が必要です。自動車などの比較的大型製品の塗装評価などは、測定工程はある程度固定化されるため、歩留まりへの影響は少ないでしょう。また、フィルム製品などの連続生産品では、インライン測定が可能なグロスメーターを使用することで効率的な品質管理が可能です。
ただし、少量多品種の生産ラインでは、光沢度の測定頻度やタイミングが歩留まりに影響します。
5.グロスメーターのおすすめメーカと取扱い製品
次に、グロスメーターのおすすめメーカ4社と、それぞれの取扱い製品の特徴をご紹介します。
(1)株式会社テツタニ
【特徴】
・創業以来の顔料に加えて代理店契約によってUV樹脂なども販売
・総代理店契約によりビック・ガードナー社の測定機器を取り扱い
・2020年3月に大阪市女性活躍リーディングカンパニーに認証
①マイクログロス シリーズ
「単角度モデル」や「3角度モデル」だけでなく、自動車内装計測向けの「Sモデル」や「膜厚計搭載モデル」など幅広いラインナップがあるシリーズです。測定モードは、「ベーシックモード」「連続測定モード」「統計モード」「差分(合否判定)モード」の3種類があり、目的に応じて選択できます。
また、「自動自己診断機能」により電源投入時に校正板で自動校正ができ、キャリブレーション時期を自動通知する機能が搭載されています。
【所在地】
〒540-0025 大阪市中央区徳井町2丁目2番2号
https://www.tetsutani.co.jp/
(2)スガ試験機株式会社
【特徴】
・2020年で創業100周年の各種試験機に特化したメーカ
・環境負荷試験に特に強く日本発の国際基準の試験規格作りに貢献
・グロスメーターも含めた色彩測定機器などの生産・販売事業を展開
①グロスメーターGM-1
一度に3角度(20°、60°、85°)のグロス測定が可能で、「Bluetooth®」を標準装備しているため、リアルタイムで測定データをパソコンやプリンタに送信できます。
【所在地】
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-4-14
https://www.sugatest.co.jp/
(3)株式会社村上色彩技術研究所
【特徴】
・昭和31年11月に日本電子測器株式会社から分離独立
・事業の三本柱として、色と光沢をはじめとする「カラー・アピアランス」を掲げる
・光学及び電気を応用した計測器や色票類の製造販売を実施
①精密光沢計 GM-26PRO GM-26PRO/Touch
画像引用:株式会社村上色彩技術研究所・精密光沢計 GM-26PRO GM-26PRO/Touch
「ISO」「 ASTM」「 JIS」など、国内・国際規格に対応した光沢計で「20°・60°タイプ」「75°タイプ」「45°タイプ」があります。従来機よりも低価格でありながら、新開発の「GM-26PRO/TOUCH」は、ワンタッチでの校正、平均測定、測定値の外部出力機能が加わって一層使いやすくなっています。
②微小面積光沢計 GM-26DS
画像引用:株式会社村上色彩技術研究所・微小面積光沢計 GM-26DS
「ISO」「ASTM」「TAPPI」など、国内・国際規格に対応した微小面積光沢計。試料台が上向きに設置してあり、測定開口がΦ10mmなので小さなサンプルも測定可能です。また、特注改造により測定開口をΦ6mmまで小さくする特注改造にも対応しています。
【所在地】
〒104-0054 東京都中央区勝どき3丁目11番3号
https://www.mcrl.co.jp/
(4)株式会社堀場製作所
【特徴】
・1945年に京都で創業した分析・計測機器の総合メーカ
・世界29の国と地域にグループ会社を49社展開
・コア技術である分析技術を活用して「はかる」技術と「わかる」喜びを提供
①ハンディ光沢計 グロスチェッカ IG-340
画像引用:株式会社堀場製作所・ハンディ光沢計 グロスチェッカ IG-340
現場で手軽にグロス測定ができる小型でシンプルなデザインに加えて、平均値演算、測定値ホールド、最大値保持などの機能があります。防塵・防滴構造でIP42に適用しているため、水滴が付着するような現場での使用も可能です。
【所在地】
〒601-8510 京都市南区吉祥院宮の東町2
https://www.horiba.com/jpn/
6.グロスメーター導入に関するご相談はFAプロダクツへ
グロスメーターは、製品の外観が重要視される、自動車業界や印刷業界など、さまざまな業界で必須とも言える測定器です。
ただ、グロスメーターには、オフラインで測定できるハンディタイプだけでなく、インラインタイプの測定器もあります。
FAプロダクツでは、これまでの実績をもとに、自社に適したグロスメーターの導入や、FA化による生産性の向上に関して、それぞれの工場にとって最適なアドバイスを行っております。お悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
また、導入前に「Plant Simulation」や「Process Simulate」のシミュレーションを行うことで、ムダの削減・設備の最適配置・生産性向上を実現できます。
・Plant Simulation:生産ラインや物流フロー全体の流れをシミュレーション
・Process Simulate:ロボットや機械の動作を3Dで再現し、干渉や作業効率を検証
FAプロダクツでは、シミュレーションの活用支援も行っておりますので、ぜひご相談ください!
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【所在地】
つくばベース:茨城県土浦市卸町2-13-3
TEL:050-1743-0310
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)















