ラフガイドとは、治具の位置決めピンに対して、ワーク(加工対象)を素早くセッティングするために用いるツールです。セットする位置本記事では、このラフガイドについて、詳しく解説します。
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1.ラフガイドとは
治具の位置決めピンに対してワーク(加工対象)を設置するときは、決められた位置に正確に放り込むよう、すばやくセッティングできるようにすることが重要です。その際に、ワークをセットする位置を決めるものをラフガイドといいます。製品を大量生産するにあたって重要なことは「できるだけ短時間に効率よく加工前の準備を行うこと」です。そのとき、治具にセットするワークの位置をその都度調整しながら位置決めしていては、時間が掛かり過ぎてしまいます。
その対策として、セット調整の時間を短縮できるようにワークの位置をあらかじめ決める位置決めピンがラフガイドとして使用されます。このようにして、ラフガイドは位置決めするために欠かせないツールになっています。
2.ラフガイドを使った3つの位置決めの方法
ライフガイドはワークや用途によって、様々なものがあります。
今回は基本的な型式についてご説明します。
① 固定基準面に位置合わせする方法
ワークを基準面に押し当てて、面と面で位置決めをする方法です。この位置決めをするラフガイドがプレート型ラフガイドで、図のようにワークの位置決めをします。面の取り方は、治具によって2面取り、3面取りなど様々なパターンがあります。
ラフガイドの治具への取付けは、水平面に取付けるタイプ、垂直面に取り付けるタイプなどがあります。
② 位置決めピンに挿入して位置合わせをする方法
セットされた位置決めピンに、ワークの穴を合わせて位置決めする方法です。上記の図から、ラフガイドで位置決めされるワークの様子がわかります。ピンの形状は円筒型、円錐型など数種類があり、ワークの穴の形状に応じて選びます。
③ 位置決めピンに押し付けて位置合わせをする方法
円筒状、円錐状などの位置決めピンで、ワークの位置決めをします。図は2つのピンにワークを押し当てて位置決めする例です。
その他にも、自動車メーカーでピストンを加工するために、位置決めを行う円筒状のラフガイドが使われています。これは自動車メーカーが独自に開発したものですが、特殊な製品であっても加工するために位置決めが必要となる治具であれば、仕様が決まれば製作が可能です。
3.ラフガイドを使用するときのよくある問題点と解決策
ラフガイドの基本的な使い方は、上記でご説明しましたが、よくある問題点があります。
ここでは、その問題点とその解決方法をいくつかご紹介します。
① プレート式ラフガイドがワークとぶつかってしまうという問題の解決方法
(問題)
プレート型ラフガイドの面が設置面に対し垂直であるとき、ワークを上方からセットするときぶつかってしまう。
(解決方法)
プレートの上部を曲げてやることで、衝突しないように防止できます。
② 重量物などに対して変形するという問題の解決方法
(問題)
ワークが重量物などであるとき、ラフガイドに力が加わり、変形させてしまう懸念がある。
(解決方法)
図のようにガイドにリブを設けることで、強度を向上させることができます。
③ ワーク側に傷がついてしまうという問題の解決方法
(問題)
ワークとラフガイドが接触するとき、ワーク側にこすれ傷などが付く恐れがある。
(解決方法)
ラフガイドの材質は、通常、鋼を用いていますが、樹脂に材質を変えることで、ワークとガイドが触れるときの傷を防ぐことができます。
④ ラフガイドを取付けた後で、ワークとの微調整ができないという問題の解決方法
(問題)
ワークの形状や作業環境によっては、位置決めされた所から微調整したいが、プレート型でもピン型でも動かせない。
(解決方法1)
プレート型のラフガイドの取付け用ボルト・ナットの穴径を広げることで、前後に移動が可能となります。
(解決方法2)
下図のように位置決めピンの内穴円と外側円の中心をずらす偏心円とすると、ラフガイドを回転させると、わずかな調整代ができます。
ラフガイドの製作メーカーでは、基本的なラフガイドに対して、いろいろな改善された製品が販売されているほか、オプションとして特別な加工も提案しています。
製品に合った一番良いラフガイドを選定すれば、効率的な製品の加工ができるでしょう。
4.治具に関するご相談はFAプロダクツへ
今回は、ラフガイドの説明と、問題点の解説をしました。ただ、形状や材質などによって選択するラフガイドに違いがあります。治具の製造メーカーに確認しながら適切な設計をするようにしましょう。
治具のラフガイドや位置決めに悩んだら、まずは、治具メーカーにちょっと相談してみようということから始めたらいかがでしょうか。
FAプロダクツでは、どのような業種のメーカーから出される治具製作要望に応えることができるように体制を整え、高い技術力をもって治具の開発を進めています。
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